エアコン工事、電気工事で将来独立を目指す方は多くいており、当社の求人でも独立目的で入社を希望される方の応募がたくさんあります。完全出来高の業者として稼働して「儲けたい」というやる気に応えるために、独立希望者向けの採用をして育成に力を入れています。
既に電気工事のスキルがあり、独立するための要件を兼ね備えている方は、「独立を目指す電気工事士の方」で詳しく案内していますのでご覧ください。
まず大事なことは独立とは何かを知ることです。単純に「出来高で儲かる」「現場が終われば早く帰れる」など良い噂だけを信じて独立すれば良いことばかりと誤解して、デメリットがあることやスキルアップのための努力や準備のための投資(設備資金)が必要なことに目がいかないために思うようにならずに途中であきらめる方や損して終わる方も出てきます。
当社では必要な技術だけでなく、ビジネスにおいて重要なスキルも同時に得られるような指導をしていますので、未経験からでも大きな希望をもって仕事をしていただくことが出来ます。
・独立とは
一言で言えば「起業」すること、会社を作ることです。法務局に会社を登記して営業しなくても、個人商店のように個人事業として営業すれば経営者、つまり社長になるわけです。
商店であれば商品を仕入れて販売するのですが、電気工事士が扱う商品は「技術」ですので、仕事を請け負う事が販売していることと同じになります。
時間で契約する従業員は「労働時間×時間」でお金をもらえますが、仕事を請け負うというのは「完成、引き渡し」をして代金をもらいますので、効率よく稼働すれば高収入を得ることが出来ます。
従業員を雇用して事業を拡大することも社長の裁量ひとつで可能ですので、独立することで大きな可能性を得ることが出来ます。
・デメリット
上記のような「良いこと」だけがあるわけではなく、デメリットもあり、多くのリスクを背負うことも事実です。
- 福利厚生、社会保険がなくなり、特別加入や民間の保険に加入しなければならない
- 工具や資材は全て自前なので維持費が必要
- 時間拘束されないために給与のような最低保証がない。
- 権利(社員の)が無くなり責任が大きくなる
- 確定申告が必要
- 業務に応じた行政の許可が必要
- 高額な買い物(家、車など)の際に確定申告の内容によりローンが通りにくくなることがある
詳しくはOJTで習得できます。技術だけでなく、考え方や立ち回り方も指導しています
要件1:免許と技術
電気工事の仕事は「第2種電気工事士」の免状がないと現場では作業できません
当社業務でも免許がない方は「会社で練習」「先輩の作業を見る」しか覚える方法がなく、現場では雑務が主な仕事になります。免許を取ってから経験が積み重ねられますので、まずは電気工事士の免許を取ることが重要です。
要件:2の許可取得に主任出来工事士が必要になり、自分が主任電気工事士になるには「電気工事士免状交付から3年以上の実務経験」が必要です。つまり、3年間は電気工事の仕事を経験しなければ法的には独立できなくなっているということです。実際、当社の実務では周囲に助けてもらって現場を受け持つのに約3か月~6か月、現場でどのような事態にでも対応できるような判断力が備わるのに約3年必要ですので、必要な技術力の目安にもなります。
要件2:営業許可
1、登録電気工事業許可
エアコン工事など電気工事を請け負う場合には必要な許可です。
第2種電気工事士の免状公布から3年間の実務経験が必要となります。
通常は在住(事務所所在地)する都道府県に許可申請します。
2、産業廃棄物収集運搬
リサイクル品、解体の廃棄物を運ぶ必要がある業務を請け負う場合に必要です。
量販店の業務ではリサイクルがあるために必須となっています。
許可取得に必要な要件は各都道府県のホームページで案内しており、申請書ひな形もダウンロードできるようになておりますが、稼働予定がある都道府県ごとに許可申請が必要となっております。
3、フロンガス回収破壊
フロンガス回収できないエアコンや業務用エアコンなどの撤去時にフロンガスを放出しないよう回収しなければなりません。
回収したガスを適正に破壊処理するための許可です。
回収する都道府県ごとに許可が必要となっています。
要件3:設備投資と資金
必要な設備
- エアコン本体及びリサイクル品が車載可能なワゴンタイプの商用バン
- 業務に必要な工具、電動工具、測定機器
- 通信設備(PC,プリンター、FAX)
- 事務所は必要ありませんが、資材が保管できる程度の倉庫は必要です。
必要な設備は仕事の種類により異なります。
必要な資金
独立までのプロセスや開始時期また対応工事により違いますので目安として考えてください
- 車両代・・キャラバン、ハイエースクラスが必要
- 許可取得費用・・・約25万
- 工具、測定器・・・約50万
- 運転資金・・軌道に乗るまでの予備費として必要です
*当社には融資制度はありませんので、融資ご希望の方は金融機関にお尋ねください。
独立するという事は「商売」を始めますので、仕入れや設備への投資が先行します。無理がないような計画で目標を設定してください。